大根の煮物「聖護院大根の炊いたん」
地味? いやいや京都の聖護院大根でっせ~! 上等ですやろ~
京野菜やねんし全国区やで! と書いてる私は思っていても、ご存じない方もおられるはず...「しょうごいんだいこん」と読みます。 聖護院かぶらも存在します。
聖護院のように見えても「淀大根(よどだいこん)」っていうのもいますが、要は丸大根と呼ばれる種類で丸く大きく、重量もかなりあります。 半分で小鉢たっぷり4人分ぐらいあるのではないかと思います。
私がこの料理を初めて食べたのは京都の料理屋さんです。
有名な料亭、とは違いますねん。 小さなお店。
出てきたのは、大根と油揚げだけ。
実にシンプル。 でもものすごくおいしくて。
ずっとうちでも味を思い出しながら作ってます。
聖護院大根、いうのは実にきめの細かい、柔らかい大根です。 しかも甘いです。
思い出については別のブログがありますのでそちらをご覧いただくとして、(そのうちアップします(汗))このシンプルさ、こそが魅力なんやと思います。
「~~~の炊いたん」っていうのは京都だけではなく、大阪でも「菜っ葉の炊いたん」と言ったら、小松菜、しろな(大阪シロナ)、水菜など青物の..炊いたんのことなんですが、困ったな。
う~ん、標準語の料理で言うたら何???
NHKさんの「きょうの料理」あたりでは「煮びたし」に近いんちゃうかと思います。
冷たい小鉢になることもあるし、アツアツをいただくこともあります。
材料とお揚げさん(油揚げ)だけを煮たものなんですが、ポイントは「だし」。
薄いのはあきませんで~!
煮物ぐらいなんでもええやん、っていうのは大きな間違いです。
煮物なんて野菜に煮汁が染みた状態を食べる=だしを食べるんやから、だしが美味しくないのは「おいしくない」っていうことです。
聖護院が手に入らへん、という方もおられると思います。
なのでレシピは普通の大根で、炊いたものを紹介しますわね。
■材料(3~4人分)
大根 1/2本
油揚げ 1枚
■調味料
だし 500ml
酒 大さじ2
みりん 50ml
砂糖 大さじ1
薄口しょうゆ 大さじ3
山椒 少々
- 大根は食べやすい大きさに切って下ゆでします。コツは大根の下処理を参考にしてくださいね。
- 油揚げは、30秒程度ゆでて油抜きします。 大根を大きく切るなら大きめに、するのもええと思います。
- 煮汁を煮立て、1でゆでた大根を入れ、一度煮立てます。湧いたら中火~弱火ぐらいで、落としぶたをしてことこと柔らかくなるまで煮てできあがり。
途中の写真はほぼ同じようなもんなので省略しましたが、年末の忙しい時期に掃除の間に、ゆでて、煮ておくととても重宝です。 20分に1回様子を見るような感じで、鍋から湯気がふわーっと上がってるぐらいの火加減でゆっくり煮るのもええもんです。
煮汁の量は、大根の量によって合わせてくれはったらよろし。
おおよそ1割程度の甘みと塩分が入っていれば、ゆっくり煮て一度冷ませば中まで味が染みておいしい大根になります。
仕上げは山椒でも、細く切った「針柚子」でもどちらでもお好みで。
生の状態で大根の味をみて、甘みがたっぷりあれば砂糖を調整してね。
おいしかったらよろしゅうおあがり。 母の味?に調整できたらよろしいなぁ。
また来てくださいね。