そばにある幸せ~大阪の小さな台所から

in season中田綾子料理教室を開いています。 簡単な副菜が献立の役に立ちますように

粕汁で体を温かく・酒粕パワー

f:id:inseasonfukusai:20160120194936g:plain

いよいよ明日は二十四節季の「大寒」です。

そう聞くと寒くてもしょうがないな~って思いますが、寒いときやからおいしいもんもありますやろ~ というわけで今日は粕汁です。

今日20日は小正月いうて、鰤(ぶり)を入れた粕汁を食べて、昔の人は立身出世を願ったそうですなぁ。(鰤は出世魚やからね)

で、関西以外はどのあたりなんですやろね、粕汁を食べておられるのは。

あまりおなじみのない方にお話しすると、日本酒を作ると必ず酒粕っていう絞りかすがでます。要するに発酵したお米ですね。それをお味噌のように解いていただくのが粕汁です。

野菜だけ、っていう京都の方もおられますし、鰤、豚肉なども入るようです。

うちは今からご紹介するように塩鮭ですねん。 

関西のおうちでは、たっぷり炊いて、寒い日の夕食、朝食、おかあさんがうどんやお餅を入れてお昼ごはんに、と一日中どのタイミングでも活躍できる汁物です。

材料2~3人分(写真は倍ぐらい入ってます)

 

塩鮭(甘塩、中塩どちらでも)1切れ

大根(3cm幅で輪切りにしたぐらい) 約100g

にんじん(大根と同じ) 約30g

こんにゃく(板のものなら1/5)約70g

油揚げ 適量

好みで 里芋、豆腐など 

薬味に、青ねぎの刻んだもの、七味唐辛子

調味料

 

酒粕 約100~130g

だし 600ml

酒 50ml

白味噌 大さじ1

塩鮭の味次第で味が薄ければ薄口しょうゆ 小さじ1程度

作り方

  1. 材料はすべて短冊切りにします。 油揚げはちゃんと湯にくぐらせて油抜きしてくださいね。 こんにゃくは一度ゆでます。
  2. 塩鮭は沸騰した湯にくぐらせてから氷水に落とします。 湯に入れるのは30秒程度。アク、うろこなどをとりのぞきます。 食べやすい大きさに切ります。
  3. 鍋に冷たいだし、1の野菜、こんにゃく、油揚げ、2の塩鮭を入れ火にかけます。この時、分量の酒も入れます。
  4. 沸騰したらアクを除き、ふたをして野菜が柔らかくなるまで煮ます。
  5. 火を少し弱め、手で酒粕をちぎりながら入れます。酒粕が溶けたら味を見て白味噌、薄口しょうゆで味を調えます。 もりつけて、薬味、七味唐辛子を添えていただきます。

f:id:inseasonfukusai:20160120200731g:plain

きっちり分量どおりじゃなくても、残ったにんじんとか、そんなんでよろしいでっせ。

f:id:inseasonfukusai:20160120201001g:plain

塩鮭はごちそうな汁にしようと思ったら、野菜も一緒にもっと大きく切ると豪華になりますわ。 写真はかなり辛塩の鮭を使ってここからだしを出すので小さく切ってますねん。野菜と一緒で、早く煮えますやろ~

f:id:inseasonfukusai:20160120201214g:plain

豆腐を入れるなら、酒粕を入れた後で。 里芋は入れるならここで。

inseasondiary.hatenablog.jp

過去の教室ブログで紹介したレンジの下処理をしてから、仕上げに入れてもよろしいで~

f:id:inseasonfukusai:20160120201437g:plain

酒粕がかなり固い板粕の場合は野菜を炊く時点でだしを少し取って、粕を浸して柔らかくしてから入れるとええですよ。 

下の写真のようにしろくなめらかになったら、豆腐を入れるときはここで入れて少し弱火で温めます。 酒粕を入れたら焦げやすくなるので、鍋底あたりはそっと混ぜてくださいね。

 

もりつけたら、薬味と七味唐辛子を少しかけて、ど~ぞ。

あったまりますで~

 

酒粕について」

酒粕は使う量に分けて、冷凍庫に入れれば長持ちします。

白味噌と混ぜて魚を漬けてもおいしいし、みりんを混ぜてなじませてぬか漬けのきゅうりなんかを漬ければ奈良漬のようになってこれもまたおいしいですよ。

ケーキにつかうのもおすすめ! チーズケーキのようになります。

 

来てくれはってほんまおおきに。 また来てくださいね。

 

 

Copyright(c)in season Ayako Nakata